犯罪防止の改正案、暗号資産の送金規制【後編】

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今回はいよいよ後半だね

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うむ、実際に改正される内容について触れていくぞい

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前回の基礎用語はしっかり勉強したよ

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それならば理解はだいぶしやすいじゃろうな

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うん!ではさっそくお願いします!

前回の記事で暗号資産の送金規制に関わる基礎的な用語について解説をしました。

まだ確認をされていない方は、是非ご確認ください。

今回はいよいよ改正案の内容について触れていきます。
どのような影響があるのか、どのような効果があるのかも予測しながら解説していきます。

改正案は改善?それとも改悪?

内容も気になるところですが、その影響を考えると結果的にいい方向に行くのか悪い方向に行くのか気になる方は多いと思います。
そのため、メリットデメリットも記載しつつ、内容に触れていきます。

【改正案の内容】

まず内容に触れていきますが、今回発表された改正案は下記の内容になります。

「暗号資産交換業者に暗号資産の送金を行う場合、送付に先立ち、次の各号に掲げる事項の情報を、送付を依頼する利用者から取得しなければならない」

・受取人の暗号資産アドレス
・受取人が送付依頼人本人か否か(送付依頼人本人でない場合は受取人の氏名・住所)
・暗号資産交換業者の名称

今現在であれば暗号資産の送付は
・受取人の暗号資産アドレス
・送金の枚数

の条件があれば送金が可能になっています。

暗号資産アドレスは英数字の羅列で、それを見ただけではどこに送金をするのかはわかりません。
そのため、当事者以外は送金アドレスを確認しても、どこかの取引所なのか、個人のウォレットなのか、自分以外の人に送るのかもわからない状態になります。
これはビットコインが第三者機関を使わず、個人取引ができ、またその内容を匿名性の高い状態で自由にやり取りができるという特性によってできている状況といえます。
つまり、相手に個人情報を一切教えることなくコインの受け渡しができるというのが現在の状況です。

改正案は、今後は送金先の取引所の名称や受け取る人の氏名と住所を教えないと送金ができないようになる、ということになります。
これは取引所に登録している個人情報を伝えないと送金ができないということにもなり、ビットコインをはじめ暗号資産の基本的な考えである第三者機関を挟まない特性をなくそうとしている動きといえます。

ビットコインなどは国が離れていても送金が簡単にできる特性もあり、出稼ぎで別の国に働いている方や寄付を暗号資産でおこなう方もいます。
こういった方にとってはデメリットというわけではありませんが、手続きが増え手間が増えることは間違いありません。
また、一番の問題はネットでやり取りをしていて相手がどこに住んでいるかはわからないが送金をしたいといった場合、送金をするためだけに相手の住所などを教えてもらう必要がもあるため、別のトラブルが発生する可能性もあるといえます。

【どんなトラブルが想定されるのか?】

まずはプライバシー侵害の可能性。
送金をしないのに送金をするからとうそを言って相手の住所や氏名を不正に取得したりなど、第三者によって自分のプライバシーが外部に漏れる可能性があると想定できます。

また、一番の問題はブロックチェーンの特性ともいえます。
ブロックチェーンは匿名ではありますが、アドレス間でのやり取りはすべて記録をされ、そのすべてのやり取り履歴を誰でも確認することができます。
これはどのアドレスにどれだけの資産があるかわかってしまうことを意味しているのですが、特性上誰のどこにそれが送られているかはアドレスを見るだけではわからないため成立がしています。

しかし今回の改正案が実行されると、保有枚数の多いアドレスと利用者の氏名と住所を教えなければならないことになるため、詐欺師や犯罪者に狙われるリスクが上がるといえます。

【FATF(Financial Action Task Force)】

今回この改正案を発表したのは日本暗号資産取引業協会で日本が独自に作ったルールと追われるかもしれませんが、この改正案はパリに本部を置くFATF(Financial Action Task Force)のトラベルルールに適用されるために作られています。
これについては前編の記事でも触れていますが、FATFとはマネロン・テロ資金供与の対策として国際的な協調を図るために設立された政府間の機関のことをいいます。

FATFの作るトラベルルールは暗号資産のサービス業者が守るべきルールがかかれています。
例えば、送金者と受信者の個人情報を暗号資産取引所間で連携をして、マネロンやテロ資金供与のリスク評価をしてから暗号資産を移動する、といった内容になります。

FATFの作るルールは絶対的な効力を持っていて、参加している国はルールを厳守する必要があります。
そのため、日本はFATFの作るルールを守るために、自分たちはこういうルールに改正するよ、といったことを発表したことになります。

【どんな影響がある?】

これは一見すると、ユーザーの手間は増えるけれど犯罪防止にもなるのでは?と感じる方もいるかもしれません。
しかし、実際はあまり意味がないのではないかと思っています。

まず、日本円という法定通貨を海外のテロリストに送ろうとした場合、換金をしたり大金を持ち運ぶため目立ってしまうなどがあるため、基本的に銀行という第三者機関を使うことになります。
その場合、上記のように銀行間で協力をしてリスク評価をすることは非常に黄河があるといえます。

しかし暗号資産の場合はその特性上個人でのやり取りが可能です。
そのため、取引所同士の連携を強化したとしても、いったん自分の個人ウォレットに送金をして、そのあと別の誰かの個人ウォレットに送金することが可能になるため、犯罪リスクの送金を止めることはほぼ不可能といえます。

仮に「このビットコインアドレスは過去のやり取りから犯罪リスクが高いと判断されるため、送金を拒否する」となったとしても、ビットコインアドレスは簡単にいくらでも作れてしまうため、送金履歴のない新しいアドレスを提示された場合は送金を拒否することはおそらくできません。

そのため結論としては、マネロン・テロ資金供与の対策になりにくく、取引所の管理コストが増加、個人の手間がかかる、など改悪という方も出てくるような内容になっているのではないかと感じます。

もちろん一部防ぐことができる部分もあるとは思いますが、今現在決まっているのはビットコインとイーサリアムの2通貨を送金額が日本円換算で10万円を超える場合に適用されるとなっているので、リップルなどの他通貨には適用されていませんので抜け道もまだまだあるという印象はぬぐえない状況といえるかもしれません。

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なるほど、改正案の内容ってこんな感じなので

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そうじゃな、目的としては理解はできるがの

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ある意味それだけ暗号資産を使うのって難しいってことだよね

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便利で画期的なものだからこそ犯罪リスクも高いといえるからのう

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まだまだ新しいルールが適用される可能性もあるんだよね

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そうじゃな、だからルールに関する情報は常にチェックすることじゃ。では今回の内容をまとめていくかのう

犯罪防止の改正案、暗号資産の送金規制【後編】まとめ

改正案は
・送金には受取人の暗号資産アドレス、受取人が送付依頼人本人か否か(送付依頼人本人でない場合は受取人の氏名・住所)、暗号資産交換業者の名称が必要になる
・保有枚数の多いアドレスと利用者の氏名と住所を教えなければならないことになるため、詐欺師や犯罪者に狙われるリスクが上がる可能性がある
・FATF(Financial Action Task Force)のトラベルルールに適用されるために、日本暗号資産取引業協会が作ったルール
・自分の個人ウォレットに送金をして、そのあと別の誰かの個人ウォレットに送金することが可能な場合、マネロン・テロ資金供与の対策になりにくいと想定される

いかがだったでしょうか?
まだまだ改正をされていくこともあるかもしれないので、あくまでも現時点での改正案について解説をしています。
また、内容に関しては個人的な考察も書いているため、必ずしも改悪とは言えないと思いますので、あくまでも参考程度に読み、自身で内容の精査をされることをお勧めします。
今回の記事が、このニュースに関心を持ち、よりよい暗号資産との付き合いになっていただけますと幸いです。

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