犯罪防止の改正案、暗号資産の送金規制【前編】

トア
トア

暗号資産の送金規制についてすごく話題になってるね

GG
GG

うむ、暗号資産ではマネー・ロンダリングやテロ資⾦供与対策が必要じゃからのう

トア
トア

それらを防止するための規制案ってこと?

GG
GG

そういう目的ではあるようじゃが、果たして意味がある改正なのか疑問視をする人もおるのう

トア
トア

具体的にどんな内容なのか教えてほしいな

GG
GG

そうじゃのう、まずはどんな内容なのかを知ることが大事じゃからな、今日はしっかり解説していくぞい

日本暗号資産取引業協会(JVCEA)がマネーロンダリングやテロ資⾦供与対策に関する自主規制規則の一部改正について、パブリックコメントの募集を開始したことが話題になりました。

パブリックコメントとは「意見公募」という意味であり、一般からの意見募集を意味します。

この規則は暗号資産取引所などの交換業者に適用されるものではありますが、取引所を使っているユーザーは非常に多いため国内の取引所を使っているユーザーにも大きな影響が出る内容になります。

まずは基礎用語の確認から

送金規制改正案についてどんな内容なのかを見ていきますが、その前に基礎用語を確認して送金規制改正案の内容を見ていきましょう。
今回大きな要点として大事なのは
・マネーロンダリング
・テロ資⾦供与対策
・トラベルルール
となります。
一つ一つ確認していきましょう!

【マネーロンダリング】

マネーロンダリングという言葉は、投資等をしていれば一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
英語表記では「money laundering」、日本語では「資金洗浄」という意味になります。

金融庁では下記の内容が記載されています。
「マネー・ローンダリングとは、違法な起源を偽装する目的で犯罪収益を仮装・隠匿することであり、例えば、麻薬譲渡人が取得した譲渡代金をあたかも正当な商品を譲渡した代金であるかのように装うため売買契約書を作成する行為、あるいは借入金、預り金等を装ってその旨の書類を作成し、あたかも正当な取引により得た資金であるかのように偽装する行為がその典型とされています」

麻薬取引などの犯罪で取得した不正資金または違法な手段で入手したお金を、架空口座や他人名義口座などを利用して転々と移転することで出所を分からなくして、正当な手段で得たお金と見せかけることもこれに当たります。
このように転々とする部分から、汚れたお金(マネー)が洗濯(ロンダリング)という意味でマネー・ローンダリングといわれています。

暗号資産の場合、銀行などの間を挟むわけではなく、個人同士で直接やり取りもできるため、マネーロンダリングはしやすい環境とはいえるかもしれません。
暗号資産はすべての履歴が残るので追うことは可能とは思いますが、そのためのコストや労力はかなり大きなものにもなると思われるため、実際にはなかなか付けることは難しいのが現状かと思います。

【テロ資⾦供与対策】

テロ資⾦供与とは、テロの実行支援等を目的としてテロリスト等に資金を渡す行為、または核兵器などの大量破壊兵器の拡散に関与する者へ資金を渡す行為をいいます。
この資金の提供は先ほど説明したマネー・ローンダリングによって行われることが多く、テロ資⾦供与対策とマネーロンダリング対策は国際社会にとっても重要な内容になっています。

国際的に核、ミサイルやテロの脅威が存在しており、犯罪者、テロリストにつながる資金をなくすことは、日本だけでなく国際社会がともに取り組まなくてはならない課題となっているため重要性は年々上がっているといえるかもしれません。

その背景として暗号資産の活性化も決して無関係ではないと思われます。

【トラベルルール】

マネーロンダリングやテロ資⾦供与対策について説明をしましたが、FATF(マネーロンダリングに関する金融活動作業部会)という機関が、これらのルール制定のベースとなるガイドラインを作成し、交換業者間(取引所など)での顧客情報の共有に関するガイドラインを公布したものがトラベルルールと呼ばれます。

FATF(Financial Action Task Force)とは、マネロン・テロ資金供与の対策として国際的な協調を図るために設立された政府間の機関のことです。
日本や中国を含む35以上の国や委員会、理事会などで構成、実質的に参加国への強制力を持つガイダンスを勧告という形で公布しています。

暗号資産において、2018年10月と2019年6月に新たなルールが制定されました。
内容としては、暗号資産および暗号資産サービスプロバイダの監視、監督、ライセンス義務化および登録、顧客のデューデリジェンスや記録の保管、疑わしい取引の報告などの対策措置、また制裁など強制力のある対応策、国際的な協力など、マネロン・テロ資金供与を防止するための多角的なルールが盛り込まれています。

トア
トア

なるほど、私基礎的な用語もわかってなかったよ

GG
GG

普段は聞きなれんからのう

トア
トア

暗号資産って個人でのやり取りだから、こういうルールが厳しくなるのは当然なのかもね

GG
GG

それは言えるが、本来はそういったルールから外れて自由に個人ができるようにといった意味もあったからこそ、賛否は分かれておるじゃろうな

トア
トア

なかなか難しい問題なんだね

GG
GG

うむ、次回は改正案について深堀していくから、今回は基礎用語をいったんまとめていくぞい

犯罪防止の改正案、暗号資産の送金規制について、まとめ

送金規制改正案についての基礎用語は

マネーロンダリング
・英語表記では「money laundering」、日本語では「資金洗浄」という意味
・違法な起源を偽装する目的で犯罪収益を仮装・隠匿すること
・架空口座や他人名義口座などを利用して転々と移転することで出所を分からなくして、正当な手段で得たお金と見せかけること

テロ資⾦供与対策
・テロの実行支援等を目的としてテロリスト等に資金を渡す行為、または核兵器などの大量破壊兵器の拡散に関与する者へ資金を渡す行為を対策すること
・国際的に核、ミサイルやテロの脅威が存在しており、犯罪者、テロリストにつながる資金をなくすことは国際社会がともに取り組まなくてはならない課題

トラベルルール
・交換業者間(取引所など)での顧客情報の共有に関するガイドラインを公布したもの
・FATF(マネーロンダリングに関する金融活動作業部会)という機関が公布
・暗号資産において、2018年10月と2019年6月に新たなルールが制定された

いかがだったでしょうか?
今回は話題となっている改正案に触れる前に、基礎的な用語の確認から解説してみました。
名前は聞いたことあるけど、よくわからなかったという方の理解に繋がれば幸いです。
次回は後編として、改正案について解説していきます。

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