

GGってどんな装備してるの?寒さとか減圧とかの耐性ある?

いえ、どの程度の状況を想定してるかはわかりませんが、無茶できる機体じゃないです。

酸素は無くても大丈夫そうだけど、紫外線とかが心配だし…膨れると辛いよね…

ワシは宇宙を探索する仕様ではないぞ…

宇宙の暗号資産って、やっぱりダークマターとか、月でマイニングとかかな!

それはそれで面白そうなのはちょっと悔しい…

だからCosmosを調べてもらうためにGGには冒険にいってもらおうと思って!

宇宙に行かずとも調べはついておるから、解説してやろう…
国内取引所GMOコインが、2021年7月14日に「販売所」「つみたて暗号資産」「貸暗号資産」サービスでCosmos(ATOM)の取扱開始を発表しました。
これによりCosmos(ATOM)が話題になったため、ご存じの方も少なくないのではないでしょうか?
本記事ではそんなCosmos(ATOM)について、前編と後編に分けて解説していきます。
前編では基本的な情報や特徴について、後編ではブロックチェーン同士を繋ぐIBCをメインに解説していきます。
後編も併せてチェックしてみてください♪
Cosmos/ATOMとは?

まずはCosmosとは何か、その基本情報と上場までの経緯について解説します。
【基本情報】
2017年にICOを実施、2019年には大手取引所であるBINANCEに上場したCosmosは、開発プロジェクト、及びブロックチェーン名の名称です。
基本情報は下記の通りです。
ブロックチェーン名 | Cosmos |
通貨(シンボル/単位) | ATOM |
コンセンサスアルゴリズム | DPoS |
総供給量 | 260,906,513ATOM |
開発・運営元 | Tendermint社 |
Cosmosは直訳で「宇宙」を意味しており、名称から公式のHPにおいても宇宙がモチーフになっています。
これは、ブロックチェーン同士を繋ぐことを目標とし、まるで宇宙にある星々を繋ぐという意味から、Cosmosという非常にマッチした名称です。
誰でも簡単にブロックチェーンの開発や接続可能なプロジェクトをCosmos、プロジェクト内で取引される暗号資産がATOMとなっています。
【国内上場までの歴史】
2014年にジェ・クォン氏によって、コスモスの開発・運営元となるTendermint社が設立、
この2年後の2016年にCosmosのホワイトペーパーが公開されました。
2017年にICOではわずか30分で販売終了するほどの人気を持ち、Cosmosは約1700万ドル(約18億円)もの資金を調達することに成功しています。
これほどの人気を誇る背景は、Cosmosの基盤となる「Tendermint」や異なるブロックチェーン同士の通信を可能にする「IBC」などの発表であると考えられています。
2019年4月に暗号資産最大手の取引所「バイナンス(Binace)」に上場を果たしています。
この上場の発表は非常に注目を集め、発表後1日で一時30%以上の急騰をするほどでした。
また、上場と同じく2019年4月にBinaceDEXがスタートしており、開発にCosmosの技術が活用されています。
BinaceDEXは、取引所バイナンスが手がける分散型取引所(DEX)で、独自のブロックチェーンが使われています。
DEXについてはこちらをチェックしてみてください♪

星と星を繋ぐ!まさに宇宙!

そうじゃ、しっかりと内容を体現した名称じゃな!

壮大なプロジェクトなのは分かったけど、どうやって実現するのさ?

まあまあ落ち着け、まずはブロックチェーンの構造と、Cosmosの特徴を解説するぞい!
Cosmos/ATOMの特徴

Cosmosの特徴は、なんといっても目的として掲げている「異なるブロックチェーンを繋ぐ」システムにあります。
基盤となっている「Tendermint」と接続機能を持った「IBC」と言えるでしょう。
ここではTendermintをメインに解説していきます。
※IBCについては後編で詳しく解説します
【ブロックチェーン】
Tendermintを解説する前に、ブロックチェーンの構造について紹介しておきます。
以前より本ブログで紹介しているブロックチェーンの仕組みではなく、より詳しい構造についてです。

ブロックチェーンは大まかに3つの層に分けることが可能です。
上から順に下記の通りの役割を担っています。
・アプリケーション:トランザクションの処理を行う
・コンセンサス:合意することでブロックが生成される
・ネットワーキング:トランザクションおよびコンセンサス関連のメッセージを伝播する
コンセンサスアルゴリズムについてはこちらをチェックしてみてください♪
ブロックチェーン1.0
世界初の暗号資産であるビットコインのブロックチェーンは「ブロックチェーン1.0」に当たります。
1からブロックチェーンを作るのは非常に多くの工数が掛かるため、「既存のブロックチェーンをベースとする」か、「既存のブロックチェーン上に構築される」かの2択を取ることがほとんどです。
しかし、決済システムを実現するために開発されたブロックチェーン1.0をベースにした場合、分散型アプリケーション(DApps)を構築するためのシステムが不十分であり、サービス内容にも限界があります。
結果的に開発しやすい環境でなく、より良いツールを用いることでこれらを改善しようとする試みが散見されるようになりました。
ブロックチェーン2.0
更なるサービスの拡充と開発を目指し、新たに開発されたのがイーサリアムであり、これがブロックチェーン2.0と言われています。
開発者は自由にイーサリアムのようなDAppsを展開することが可能となり、現在でもDApps開発プラットフォームとして主流となっていますが、2.0をもってしても解決されていない問題があります。
・スケーラビリティ
・ユーザビリティ
・主権
これらの問題は、すべてのユースケースに適合する単一のプラットフォームを作成しようとするすべてのブロックチェーンに言えることとなります。
暗号資産業界の進化のペースは急速ですが、この進化に耐えうるブロックチェーン技術が求められており、常に問題解決をしていく必要があるのです。
ブロックチェーンについては併せてこちらをチェックしてみてください♪
【Tendermint】
本題のCosmosのブロックチェーンですが、このTendermintは「ブロックチェーン3.0」にあたります。

本来であれば、1からブロックチェーンを構築する際、3つの層をそれぞれ構築する必要がありました。
ブロックチェーン2.0にあたるイーサリアムは、分散型アプリケーションの開発を簡易化したものの、ブロックチェーンの開発は単純化されていません。
これに対し、ブロックチェーン3.0といわれている、TendermintBFT(BenzantinefaultTolerance)は、ブロックチェーンのネットワーキング層とコンセンサス層をパッケージ化することで、開発者がアプリケーション開発に集中できるようにしています。

イメージとしては、スポンジとクリーム(ネットワーキング層とコンセンサス層)まで終わったケーキをパッケージとして、フルーツ(アプリケーション)の事だけ考えて自由にして飾り付けしてください、と考えるとわかりやすいかと思います。
Cosmos SDKはTendermint BFTの上に安全なブロックチェーンアプリケーションを簡単に構築できるフレームワークです。
誰でも標準化されたモジュールを使用しカスタマイズすることができます。
また、Cosmos SDKの恩恵で既存のブロックチェーンのコードベースを移植することも可能となっています。

そっか!確かにケーキつくるときスポンジが大変だよね!

土台はある程度保証、後は自分なりにカスタマイズ可能、という事じゃな!

これからの進化に早い段階で対応できることが期待できるね!

そうじゃな、開発が楽になることで自由度もぐっと上がるぞい!

でもこれだけじゃブロックチェーン同士を繋げることはできなくない?できるの?

IBCについては後編でしっかりと解説するから、今日はここまでじゃ!まとめるぞい!
【前編】前人未到の不可侵領域?宇宙の果てへ到達できるか?!COSMOS(ATOM)解説、まとめ
COSMOSは、
・異なるブロックチェーン同士を繋ぐことを目標とした開発ツールプロジェクトである
・プロジェクト内で取引される暗号資産がATOMである
・2014に運営元の会社が設立、2016年にホワイトペーパーが公開された
・2017年にICOを実施、2019年に大手取引所に上場した
ブロックチェーンについて、
・3層構造となっており、1から構築する場合は膨大な工数を要する
・暗号資産黎明期のビットコインなどはブロックチェーン1.0にあたる
・ブロックチェーン1.0で構築できないアプリケーションに対応したイーサリアムがブロックチェーン2.0にあたる
・CosmosのTendermintはブロックチェーン3.0といわれている
Tendermintは
・ネットワーキング層とコンセンサス層をパッケージ化、カスタイマイズが可能なフレームワークである
・3層の内の2つをパッケージ化することにより、アプリケーション開発に集中することが可能
いかがでしたでしょうか?
前編ではCosmosの基本情報と、特徴であるブロックチェーン3.0といわれているTendermintについて解説しました。
後編ではブロックチェーン同士を繋ぐIBCをメインに解説していきます。
後編も併せてチェックしてみてください♪