

ねえねえ、最近よく聞く暗号資産ってなあに?

簡単に言えばセキュリティのついたお金のことじゃな

セキュリティ?
普段使っているお金と何が違うの?

普段というのは法定通貨のことじゃな。
法定通貨にはセキュリティなどついておらんからの

え…法定通貨ってなあに?

ふむ、ではそこから説明が必要そうじゃな
TVCMやyoutube広告にもなっている、「暗号資産」について、あなたはどこまで知っていますか?
以前は仮想通貨と言われており、徐々に名称を変えた暗号資産について、
「聞いたことはある!」、「ビットコインのことでしょ!」と様々なレベルの知識を持っている方がいらっしゃると思います。
今回は暗号資産について、「知ってるようで知らなかった!」そんな内容をご紹介していきたいと思います。
法定通貨と暗号資産の違い

暗号資産と法定通貨の異なる点を表でご紹介します!
※この他にも違いは有りますが、大分類で下記の通り相違点があると言えます
暗号資産 | 法定通貨 | |
単位 | アルファベット 例)BTC、ETH等 | 円、ドル、元等 |
実物 | デジタルデータ | 紙幣、硬貨等 |
発行 | プログラミングによる自動発行 | 国や中央銀行が発行 |
発行上限 | 暗号資産により異なる ※ビットコインの場合は プログラミングにより予め設定されている | 国の金融政策により 発行量はコントロールされる |
担保 | 中核技術であるブロックチェーンの 信用力が価値を担保している | 国への信用が通貨の価値を担保している |
法定通貨とは、日本円やドルのように法律によって定められた通貨のことを言います。
国家によって価値の保証がされている、経済的に安定している国の法定通貨は国際的に見ても価値が高いことが多いです(日本円や米ドルなど)。
一方で、経済や政情が不安定な国の法定通貨は、国際的な価値が低くなる傾向にあります(ベネズエラのボリバル、ジンバブエなど)。
暗号資産とは、価値保存の媒体および手段として、インターネット上でやり取りできる財産的価値のある電子データであり、物理的な実体は存在しません。
紙幣や硬貨の送金に比べると、データである暗号資産はインターネットを介して素早く安価に、世界中に送付できる点が大きな特徴です。

普段使っている紙のお金とかは国が価値を保証しているんだね

だから、みんな安心して普段使えてるんじゃ

でも暗号資産は国が保証していないんだね…?

暗号資産には法定通貨とは違って、発行主体や中心的な管理者が存在しないのも特徴じゃな

でも国が管理していない通貨って危なくないの?

それぞれ違いはあるものの、暗号資産にもしっかりとセキュリティはあるぞい!
暗号資産のセキュリティ

暗号資産の代表例であるビットコイン(BTC)を例に、どのような技術的構成をしているのかご紹介します。
下記の三つが暗号資産のセキュリティと呼べる部分です。
①公開鍵暗号方式
②マイニング
③ブロックチェーン
それぞれの役割を説明します。
今回例として紹介するビットコインについては、こちらの記事を是非チェックしてみてください♪
①公開鍵暗号方式

公開鍵暗号方式とは、暗号化と復号化に別々の鍵を用いて、暗号化の鍵を公開できるようにした暗号方式です。
暗号化は「特定のルールに従って変換されたデータ」のことで、復号化は「暗号を元のデータに戻す」ことを指します。
ビットコインのシステムを例に出すと、誰でも使用できる【公開鍵】を利用し、
取引実行の為に【秘密鍵】を用いて署名することで第三者によるなりすましを防止しています。
※公開鍵暗号方式は暗号資産に限らずウェブ上でしばしば用いられる方式です。
興味のある方はこの機会に調べてみましょう!
②マイニング

マイニングとはデータの改ざんなどがないか検証する計算や承認作業であり、この検証を実行することにより報酬として取引内容を確定させることができるシステムです。
ビットコインにおけるマイニング作業では、PoW(Proof of Work)と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムが採用されています。
自身が生成したブロックを有効化するために、暗号学的ハッシュ関数(SHA-256)を利用し、数学的演算を行う仕組みです。
収集されたトランザクションを計算、承認することで正式に取引が確定されます。
後述するブロックチェーンと併せて、より強固なセキュリティにする重要な前段階がマイニング作業といえます。
マイニングに関してはこちらの記事を是非チェックしてみてください♪
③ブロックチェーン

ブロックチェーン技術は、取引を記録する分散型台帳を実現するためのシステムです。
ブロックチェーンの対義語はデータベースです。
データベースは、従来の中央集権的なシステムとなっており、提供者や管理者に情報が保管されている状態です。
提供者や管理者の都合によってデータを抹消、または改ざんをすることが可能なシステムとなっています。
しかし、ブロックチェーン技術の場合、ネットワーク内の不特定多数の参加者によって取引データが監視されているため、記録されたデータに手を加えることはできません。
※参加者自身も提供者や管理者に拘わらず消去や改ざんをすることができません
ビットコイン等の暗号資産を入出金した際、発行されるトランザクションIDは「取引の証跡」として記録され、送金元情報・入金先情報・トランザクションIDのいずれかが分かれば誰でも確認が可能です。
ブロックチェーンは
参加者が常に記録を監視しており、データの改ざんや消去が困難な為、重要なセキュリティ機能を担なっているシステムです。
ブロックチェーンに関しては、是非こちらの記事をチェックしてみてください♪

う~ん、聞いたことがない言葉ばかりで混乱してきちゃうよ~

普段の生活では聞きなれない言葉が多いからの

私にもわかるようにとっても簡単に一言で教えてくださいよ~

すべての取引が記録され、全世界でみんなが監視してるから不正ができないセキュリティのついた電子通貨、といったところかの

…はい!

草。
暗号資産の価値って何で決まるの?


なんとなくしっかりした仕組みで動いているのは分かったけど、国が認めていないのにどうして価値があるの?

みんなが価値があると思えば価値があるということじゃな」

みんなって…?

全世界のみんなじゃ。逆に言えば価値がないと判断されれば価値がない物にもなってしまうわけじゃな

じゃあみんなはなんで価値があるものとしてみているの?
歴史の授業で、とある国の「紙幣がちり紙も同然の価値になった」という内容を覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ここでは暗号資産の価値についてもご紹介します。
暗号資産の価値は、需要と供給で変動します。
暗号資産の需要が高まれば価格が上昇し、需要が減れば価格も下降します。
端的に説明すると暗号資産において、需要は「欲しがる人」であり
供給は「現時点において発行されている枚数」と仮定します。
・発行されている枚数に対し、欲しがる人が多い 供給<需要
・欲しがる人に対し、発行枚数が多い 供給>需要
という構図が成り立ちます。
限定されている物(供給)に対し、欲しい人(需要)が多ければ多いほど価格は吊りあがる、
提供されている物(供給)に対し、欲しい人(需要)が少ない場合は値崩れを起こす。
※とあるゲームハードが、ネット通販サイトにより定価よりも高値で取引される、
とあるコンビニエンスストアで誤発注をした際、通常よりも安価に設定され在庫をはけさせる
という状態がイメージしやすいと思います。
需要と供給と一言で説明しても様々な要因や事象は関わってくるので、あくまで一例としてご紹介しました。
暗号資産の種類によって、発行上限というものが決められており、もっとも有名なビットコインは2100万枚となっています。
その他の通貨については、発行上限があるものや、法定通貨と同様に発行上限の無いものも存在しています。
法定通貨は国が価値を担保し、銀行が個人資産なども管理しています。
銀行に個人の情報開示を本人が行えば見せてもらえるかもしれませんが、他人の情報を見ること(どこにいくら送ったなど)はできません。
しかし、ビットコインなどの暗号資産はブロックチェーンという技術によってセキュリティをされており、誰でも取引の履歴(トランザクション)を確認が可能となっています。
法定通貨は国や銀行に国民が信用を置き、その信用によってお金の価値が守られています。
逆に暗号資産は、国や銀行というような特定の機関(中央銀行や中央機関)ではなく、全世界の人々が管理をしているため公平かつ安全性を証明していると言えます。
「安全性の高い」というのはポジティブワードであり、需要に繋がると言えます。
一定の評価がある等の「交換価値」と、多くの取引所に対応している、安全である等の「使用価値」、需要と供給により価格は変動します。

みんなが「価値がある、ほしいとか使いたい」ってなるから価値が決まっていくんだね

うむ、紙幣や硬貨と言われる普段使われている通貨も、突き詰めて言ってみれば同じ原理で価値があるといえるからの

お金の概念って奥が深いんだね

歴史が色々とあるからの

私もっと勉強したいです!

ふむ、では今回の内容の振り返りじゃ!
暗号資産ってなに?まとめ
暗号資産とは
・法定通貨とは異なる、財産的価値のある電子データである。
※物理的な実態は存在せず、国や中央銀行が管轄しているものではない
・安全性を高める為、下記の代表的な3つのセキュリティを採用している。
①公開鍵暗号方式
②マイニング
③ブロックチェーン
・暗号資産の価格は需要と供給により常に変動する。